キャベツは年間を通して収穫できます。 家庭菜園にはとても便利な野菜です。
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キャベツの育て方
キャベツはとても便利な野菜で、一年中(雪の下でも)いつでも畑にあるので、これさえあれば他の菜っ葉は無くても、なんとかなります。
夏場は野菜が色々とできてきますが、晩生系のキャベツは畑で長持ちするので、収穫期間を延ばせてとても扱いやすいです(家庭菜園では「収穫期間が長い」ことはとても大事)。
「ただの菜っ葉」なので、ありふれてて面白くなさそうですが、常備野菜として是非作ってみて下さい。
市販品とは味が全く違います。
※種や資材の購入用のリンクは、ページ下部にあります。

播種時期:3~7月 使用品種:YR青空、みさき、四季穫、大玉 畝高:高畝 畝幅:60cm(網掛けする場合は、畝幅は100cm以上必要です) ※岩手県中部に於ける、ここ10年ほどの実績に基づいています。 キャベツを何種類か作ってますが、メインは(中)晩成系です。 3月から5月頃までは早生系の、YR青空、みさきも作れます。 市販苗が出れば使ってください。 4月から7月頃までは晩成系の、四季穫、大玉。 晩生の苗は売っていないので、こちらは苗作りが必要です。 早生系は夏に作るとイマイチ美味しくないので、6月以降は作らない方が良いです。 晩成系は完成までに4ヶ月以上かかるので、4月初旬に種蒔きしても収穫は7月以降です。 しかし晩生系は真冬でも雪の下で平気で生きているので、野菜が採れない真冬にはとても心強いものです。 つまり品種とタイミングを合わせれば「キャベツは一年中食べられる脅威の野菜」です。
畑の準備
ダンポールキャベツと白菜は同じ科なので、連作障害に気を付けて下さい。 キャベツは少し畝を上げる方が良いです。 肥料は例によって牛糞堆肥と苦土石灰です(化成肥料は定植時に入れる)。 ここ(岩手県中部)では9月まで蝶々が居るので、網掛けは必須です。 防虫網とダンポールのセットを使ってます。 大と中を別々に作るよりも大きいセットに混植する方が簡単です。
苗を買う
苗を市販しているなら買ってください。 種からの苗作りも面白いんですが、ヒョロ苗にしないように気を遣うので、売ってるなら買う方が良いです。 苗を買う場合、ホームセンターではなく、専門店で買って下さい。 毎年買ってると分かってくるんですが、やはり専門店の苗は優秀です、 「苗半作」って言葉があるらしいですけど、半作どころか8割ぐらいは苗の出来で決まってしまう気がします。
苗作り
市販苗が無い場合(晩生キャベツ苗はまず見かけない)は自作します。 苗の自作で大事なのは・・・ 1.良い培養土を使う 2.夜は温めない この2点さえ気を付ければ、結構良い苗が出来上がります。 1.良い培養土を使う 肥料の入っていない種蒔き用の軽い培養土を売ってますから、これを使います。 安物の培養土でも発芽までは同じように行くのですが、その後の成長に差が出ます。 これは実験すれば直ぐ分かります。苗作りは一ヶ月ほどなので結果も直ぐ見えます。 軽い培養土は空気を多く含むようで「苗の生長には空気が必要」と実感されると思います。 この軽い培養土ですが、さらっとしててなかなか水を吸わないので、あれこれ工夫してみて下さい。ただし水で練ったりすると空気も逃げちゃうのでだめです。 例えば・・・ ・培養土をポットに入れたら ・ここで水をゆっくり撒いて吸水させ ・それから種を載せて ・上から培養土を薄く載せ ・水はもう撒かないなど 水をジャージャーかけると種が流れることがあるので注意してやってみて下さい。 昼夜地温20℃を保てば3日で発芽します。 春先は温度が低いので、私は発泡スチロールの箱に小さいアンカを入れて保温してます。 箱の中のポットの地温は調理用の温度計を挿して見てます。 管理されたハウスやビニール温室なら良いのですが、私のように箱で作っている場合は、発芽したら間髪を入れず外に出して陽に当てて下さい(3日目には確実に発芽するので、芽が出ていなくても外に出して構いません)。 2.夜は温めない 発芽したら昼間は陽に当て(地温20℃が目標)、夜は放置します。 凍るほど気温が下がる場合は屋内に入れますが、このとき暖めてはだめです。 夜間に地温が高いとどうしてもヒョロっとなります。 水分ですが、ポットを持ってみて軽いようなら撒いてやって下さい。少しぐらい水分が多くても、夜の地温を上げなければヒョロにはなりません。 肥料は私は液肥を使っています。 窒素量を加減したいので、無肥料の培養土を使い、液肥で育てます。 この頃はPK液肥と言う窒素分を含まない液肥も使ってますが、普通の液肥と組み合わせて使うと、自由に制御出来て良い感じです。 本葉が2~3枚になったら間引いて一本にします。4~5枚になったら定植します。 種蒔きから一ヶ月ほどで苗が完成しますが、季節や天候によって変わるので、葉っぱの枚数で判断して下さい。 ※間引くのが可哀想で二本に分けたりもしてたのですが、苗の成績が下がります。
液肥での肥料管理が面倒ならマグァンプの小粒をお薦めします。
窒素成分が少なく肥効が二ヶ月続くので苗作りに良い肥料です。
培養土に少量を混ぜて使います。

季節にもよりますが、半月ほどでこのぐらい育ちます。
畑に植え付ける
植え場所を少し掘って穴を空け、中に水を入れ、土とグチャグチャしてから植え付けます。 キャベツの苗は少しぐらい深植えしても枯れたりしないですから、あまり神経質にならなくて平気です。 なお雨水が溜まりやすいように、苗の部分が少し凹んでれば最高です。 植え付けたら化成肥料を苗の周りに埋め込みます。 網掛けしていても虫が居るようなら、オルトランやネキリトンなどを同時に使います。 オルトランは「効果が出るまでに一週間、効き目は一ヶ月」だそうなので、定植時に一度だけ使います(収穫まで数ヶ月かかりますが、定植して一ヶ月もすれば網だけでも虫に負けません)。
追肥
定植したら、最初の一週間ほどは水をやります(雨が多ければ不要)。 その後、半月ごとに追肥して下さい。 最初に外葉を一挙に大きくしたいので追肥を忘れずに。 これで完成時のキャベツのサイズが決まります。 ただし真ん中の葉が立ち上がってきて巻き始めたら追肥は禁止です。 肥料がいつまでも効いてると、不味いキャベツになります。芯の部分が苦かったり、匂いがしたりします。おいしいキャベツは「水みたいにさっぱり」しています。 収穫時に畑に捨ててきた外葉が、ずっと残ってるようなら肥料が切れて良くできている証です。 もし腐るようなら肥料の切り方が遅かったって事になります。
収穫
球が固くなったら収穫します。 早めに収穫しても問題ありません・・・勿体ないけど(^^; ずっと畑に置いておくと、そのうちに爆発します(早生の品種は腐りやすいので、畑に長く置けません)。 でも自分で食うのだから問題無いですよね。爆発しても味に変わりは無いし。 晩生のキャベツなら、畑に植えた状態で外葉を取ってやると、かなり長く畑に置けます。 7月に種蒔きした晩生なら、そのままほっとけば、雪の下で年越しします。
ザウアークラウト
キャベツを食べきれないときは、ザウアークラウトを作りましょう。 大きいスライサーで刻んで、ニンニクを刻んで混ぜて、ローリエの葉を入れて、粗塩を重さの2%入れて、軽く揉んでから漬物用の圧力容器か保存瓶に詰めます。 一週間ほどで発酵を開始するので、保存瓶の場合は蓋を緩めておきます(泡が発生するので、瓶の下に皿を置いておかないと溢れます)。 自分好みの酸っぱさになったら冷蔵庫の野菜室へ入れて保存します。 野菜室で保存するならジップロックに詰め替えればスペース節約になります(発酵が少し進むので、たまに空気を抜いてやって下さい)。 うんと酸っぱいのが好きなら、塩分を2.5%程度にして1~2ヶ月ほど置くのもうまいです。
栽培の記録 2022
3/17播種、7/23収穫
春一番の3/17に蒔いた四季穫を7/23収穫。 春から秋にかけて3~5回蒔くと途切れずに収穫出来ます。
9/19播種の越冬栽培キャベツ
今年は、越冬栽培のキャベツも作っています。 種は四季穫を9/19にプラグトレイに蒔きました(本葉2~3枚で定植するので、ポットではなく中サイズのプラグトレイを使ってます)。 10月半ばに定植し、収穫は来年の4~6月です。
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