ニンジンの育て方

自作のニンジンは、とても強烈な香りがします・・・薬かと思うほどです。
また芯の部分までポリンポリンで、ぱきんと割れるような食べ心地。
間引いた葉っぱも旨いです。
栽培はちょい手間ですが、作って食べてみて下さい。
※種や資材の購入用のリンクは、ページ下部にあります。
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黒田五寸

この記事で扱っている品種は、黒田五寸です(新黒田五寸も変わりありません)。
売り出し中の新品種のニンジンを何種類か植えてみたのですが、結局この黒田五寸に戻ってきてしまいました。
恐らく、黒田五寸が一番うまいと思います。

このニンジンはあまりにポリポリで、輸送中に折れやすいと言うことで、店頭に置かれなくなったんだそうです・・・と言うほど「ポリンポリン」です。芯の繊維っぽい部分がありません。
匂いも強烈で「ニンジンって、こんなに強烈だったっけ」です。
「匂いの強いセロリはイヤ」とか「強烈なニンジンは食べられません」などと言う「お子様」は、この記事はスルーして下さい。
このニンジンは「大人のニンジン」です
黒田五寸の種(10mL)

 

種蒔きから40日後の黒田五寸。
この頃から間引きを食べ始めます。
おいしいですよ!

黒田五寸の育て方

播種時期:5~7月
使用品種:黒田五寸
畝高:標準
畝幅:120cm(土寄せ用に広目に)
※岩手県中部に於ける、ここ10年ほどの実績に基づいています。

※本葉3枚以上で10℃以下になると、その後で抽苔しますから、岩手県中部では5月中旬以降に種蒔きするのが安全です。
※7月下旬に蒔くと、翌年の4月でも収穫可能です。

ニンジンは「発芽すれば成功」と言われてますが、揃った立派なニンジンが欲しいなら、発芽後の間引きや中耕も大事です。
ここまで旨いニンジンだと、「折角だから立派なのが欲しい」と思うのは当たり前ですよね。
と言う事なので、ニンジンは比較的マジメに作ります。
※ニンジンが大好きなので、この記事は文字数が多いです。

種蒔き

種蒔きが一番大事なのは確かです。
なにしろ発芽しないと先に進めません。
種蒔きのコツは「しっかり固めた所に種を蒔く」です。
ふわふわの場所に種を蒔いても、水分を保持できず発芽しません(梅雨時の播種が良いです)。

畝幅120cmに2列蒔きます(後で土寄せしやすいよう、広目の畝にして下さい)。
10ml入りの小袋の種を、5m×2列(合計10m)に蒔くのが手頃です。
あんまり濃く撒くと間引きが手間だし、少ないと歯抜けになって悲しい。

種蒔きの手順です。
この手順通りにすれば綺麗に発芽します(発芽までに一週間ほどかかります)。
  1. 元肥(牛糞堆肥+苦土石灰+化成肥料)を入れて、畝立てして整地 。
    播種後の水が均等に流れるよう、なるべく水平になるように整地します。
    これが結構大事です。
    水平じゃないと隙間だらけの発芽になったりします。
  2. 種を蒔く溝を付ける。
    幅120cmの畝の端から、30cm内側に種蒔きします。
    種を蒔くラインに直径2~3cmの棒を置き、両手でぐっと押しつけます。
    せっかくフワフワの畑なのに、勿体ないと思ってはダメです。
    ここはしっかり押しつけて、固い溝を付けて下さい。
  3. 種を蒔く。
    溝の中に種を落としていきます。
    種への事前吸水は必要ありません(吸水してると蒔きにくいですし)。
  4. 土と籾殻でカバー する。
    土で覆います。遠慮無く5mmかけて下さい。
    好光性種子とは言え、光より水分優先です。
    もし土質が悪いなら培養土を使います。
    土で覆ったら籾殻を5mmほど載せます。光は通しつつ水分維持に役立ちます。
  5. 圧迫。
    籾殻の上から棒で圧迫します。
    やりにくいようなら、拳で押しつけて下さい。
  6. 水遣り。
    中途半端な水遣りは「百害あって一利なし」なので、たっぷりやります。
    毎日見張り、土が湿気てないようなら、また水をやって下さい(土が黒く湿気ているなら水は不要です。やたら水遣りすると発芽しません)。
この手順で綺麗に発芽が揃います。
大事なのは「圧迫した場所に種を蒔く」です。
畑をやってると、足跡に草がよく生えるのを経験しますよね、つまりあれです。
慣れないと、折角の畝を固くするのは抵抗があるでしょうがニンジンには必要です。

播種から14日後。

手前の二列の線が入ってる部分。
10mLの種を5m×2列に蒔きます。

籾殻を使わなくても、不織布や新聞紙で湿気を保ち、水遣りに気を付ければ発芽します(籾殻をお薦めします)。

間引き・中耕・土寄せ、そして追肥

■手抜き作戦1
間引きだけする(それ以外はやらなくても平気です)。

以下の作業は、大きく揃ったニンジンを採るためです。
大きくても小さくても味に変わりはないので、やらなくても構わないです。
それでも間引きだけはやった方が良いです。

・種蒔きをして芽が出てからも、一ヶ月程度は土を乾かさないように注意します。
・本葉が7~8枚になるまでに、中耕と土寄せと間引きをして、10cm間隔にします。
・間引きが終わったら、一度だけ追肥します(以降は肥料禁止です)。
※この時期に大きさが決まるので、一番大事な作業です。

これでニンジンの作業は終わりで、収穫するのを待つだけです。
お疲れ様でした。

播種から40日ほど経過。
この頃から間引きを始めます。

間引いたニンジンが、またうまい。
葉っぱごと天ぷらにすると最高です。
もし葉っぱの芯が固いようなら、取り除いてから天ぷらにします。

このサイズは「マヨネーズを付けて丸囓り」が一番です。
コリコリのポリポリ。

収穫

ニンジン畑をちょくちょく見に行くと思いますが、暇だからと言って、水や追肥などの余計な事をしない方が良いです。
ニンジンが太りすぎて、縦に割れたりします(割れてしまうと料理に使い難い)。
黙って見張り、もしニンジンの肩が出ているようなら、土寄せだけします。
なお7月下旬の播種だと、冬を越えて、翌年の4月でも収穫できます。

このぐらいのサイズで食べるのが、丁度良いと思います。

冬を越えたニンジン。
細かいひげ根は削除しました。

薄い千切りにしてドレッシングで食べるとおいしいです。
煮ても甘くてまた良し。

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